子どもの質問に答える

子どもの頭の中は何もかも不思議な世界で、疑問でいっぱいでしょうね。
長い間生きている大人にとってあたりまえに思えていることでも、子どもにとっては「なぜ、そうなるんだろう」と疑問に思えることがあるはずです。
「どうして、ねなければいけないの?」と、子どもに質問されて「そんなのあたりまえよ」と答えると「どうして当たり前なの?」「だから、あたりまえはあたりまえなの」と答えたりしませんか。
「いきものは寝ないと生きていけないのよ」と答えておけばよかった。
でも子どもはまた質問するでしょうね。
「お花は?お魚は?ねるのかな?」
「ね る のよね?」
「でも、金魚は目を開けているよ。どうして?」と質問はどんどん広がります。
旅先での散歩、砂浜ですれ違った人に「こんにちは、良い天気ですね。」とあいさつを交わします。
「お父さん、あの人しっている人?」
「知らない人だよ」
「へぇ 知らない人なのに なぜ『こんにちは』ってごあいさつするの?」
「それは、挨拶すると気持ちがいいんだよ」
「そうか。それではなぜお家の近くでは挨拶しないの。」
「それはたくさんいるから大変なんだよ。」
「そうだよね『こんにちは こんにちは』って言ってたらたいへんだもんね」
「それに人がいないところで知らない人に会う時、緊張するじゃない。相手の人も同じ気持じゃないかなぁ。」
「だから『こんにちは』っていうんだ」「そうだね。わかった」と子どもが答えた瞬間、脳の偏桃体がぶるぶると反応して脳にインプットされるのでしょうね。

ところで、この挨拶をするという行為は人間が生きていくための大切なシグナルでもあり、周辺を照らす電灯でもあります。
夜道ですれ違う時「私は無害です。あなたは、どんな人ですか?」というシグナルを夜道で発し、笑顔で「こんばんは」と声かけしたりします。
何と答えたらいいのかわからない場合もありますね。
あまりいろいろ教え過ぎると、子どもが心を閉じてしまう場合もありますよね。
教えることは大切ですが、あまり詰め込みすぎると教えられたことは脳にインプットされずにその場限りで忘れてしまうことが多いようです。
それだけに、子どもがわからないことを追いかけ、その結果自分の力で解決していくことは脳にインプットされていきます。
健伸では3歳の頃から自分で考え、判断できるような環境の中で、子どもの力で判断し行動する途へ導けるようにしています。
特に年長になると子どもの質問に対して「先生はこうした場合にはこのように考えて、このようにします。でも君はどうしたらよいか、自分で考えてごらんなさい」という方法で子どもの学ぶ力を育てています。
そうした自己解決力の環境で幼児期を過ごすと、小学校の高学年になる頃に「自分のことは自分で考え決断し、行動する」途が広がります。
あれこれ考える方法を身に着けると、それを繰り返していくうちに、あっと驚くような考えや発想が導き出されたりします。
良き発想は頭を絞りだすように訓練した人が身に着ける技なのです。
発想が豊かな人に対して「あなたは、どうして、そんな考えが浮かぶの?」と、質問する人がいます。
そういう人に対しては「あなたが幸せで恵まれていて、何でもやってくれる親切な人にめぐまれたからです」
「発想の豊かな人は、ハングリーでいつでも悶えている環境に育っているのでしょう。」と答えています。

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「今年の作品展いかがでしたか?」「年少さんの絵が上手でした。」
「年中さんは大きな画用紙に伸び伸びと描いて、一年間でこんなに成長してビックリでした」
「年長組は色が明るく、動物や子どもの姿がたくさん登場して、子どもの描線に子どもらしさを感じとても感動しました」という養成校の先生のご指摘をいただき、とても嬉しく感じました。
この時期の子どもたちは技法と型を教えると、素早く反応して上手な絵を描きます。
ただし世阿弥が指摘するように「この時期の教え込まれた姿は、真の姿ではない」
この世阿弥の言葉は幼児期の習い事をするうえで気を付けなくてはならない大切なことです。
大人の手が入ると、立派にできても身につかず、いつの日か元に戻ってしまったりします。
子どもの発達の要件として、昆虫の脱皮と同じように子どもは、次のステップのためにもがき悶えると良いですね。
子どもの描画の特性は、身体をひねる様子を表現するために、手前の手を大きく濃い色で描き、右手を小さく薄い色で描いたり、針金細工のようにひねりねじり色を変えて描いていることです。
子どもがこの過程を経験して、小学校の絵の時間で遠近法、混色・デッサンの基本を学んだ時、子どもは次のステップを踏み新しい発想を学習していくのでしょうね。
算数の問題とは異なり、人生の途は答えが必ずしも一つではなく多様です。
美しさも素晴らしさもものごとの途は多様です。
答えは一つとはかぎりません。
人生は考え抜くことで開かれます。
私は77歳になって歩く力も物覚えも聞く力もコマを回す技能も衰えを感じたりします。
視力も衰えて文字が読みずらくなりました。
幸い、幼児教育の途に携われたおかげで、若い時に回り道をして鍛えた感性と直観力が、子どもの世界との関りで役に立つことが多くあります。
大人の世界で見えないことが子どもの世界で見えたり通じることがあります。
幼児は説明書を読まなくても見よう見まねでパソコンやスマートフォーンタブレットを操作したりします。
日常の生活ではスマフォに依存して生きている今の若者よりも、直観力では勝っているかもしれませんね。
幼児の学習力はとても過大です。
子どもは目で見た色・形・量感・耳で聞いた音・お話・風景・喜び悲しみ・寂しさ・恐ろしさを脳の奥に感覚として認知できています。

幼児期だからこそ、大人の相似形のような育ちをさせるべきではない。
幼児期はもっともっとドキドキワクワクするような夢の世界で育てたい。
その夢世界の不思議な体験が子どもの感覚の中にしみこんでロマンになる。
そのロマンが生きるための「キラキラ星」となる。

「さぁ年長さん いよいよ巣立つ日が近づきました。残り少ない健伸での日々を楽しんでください」


「子どもが描く世界は心の原風景」 子どもの描画には道筋がある

先日デパートの文具売り場で、色鉛筆を買いました。
今年の手帳の片隅に日々の生活で印象に残った風景や出来事を軽くデッサンしておくようにしています。
さりげないことですが、生活にリズムが出て何かとても幸せな気分になれます。
新幹線の車窓から見る、走りすぎていった瞬間の風景をイメージして絵でメモる。
正月の成田新勝寺の初詣の人波をデッサンする。
手帳を見るたびに、過ぎ去ってしまった風景が心の風景としてプリントされていくような気がします。
私の年齢になると、日めくりカレンダーのように残された時間が日々薄くなっていく気がして、日々の生活の風景をスケッチすることが心の安らぎにつながるのかもしれません。
そこで子どもたちに、サッカーをしたり、木登りをしたり、お料理をしている絵を描いてみようと提案しました。
「お料理している絵は描けるけど、サッカーはむり!むり!」といわれました。
確かに動いている人間を描くのは難しそうです。
でも子どもの世界は動いているのが大半。
「うごくとかっこいいんだけどなぁー」とつぶやいています。
言葉と文字の表現がまだ充分でない子どもにとって、絵を描くことはとても大切なことです。日記とは言いませんが、絵でお母さんとお子さんと会話してみませんか。
お父さんの働いている職場や仕事を絵に描いて子どもたちに伝言してみてはいかがでしょう。絵日記を通じて子どもとの会話が弾み、感性が豊に成長する時期の子どもの「宇宙の世界」を楽しめるかもしれませんね。
子どもたちも絵日記に気持ちを描くことで、心の風景が広がり、絵日記がやがて、子どもの生きる力のストックにもなるとおもいます。

なにもかも思い出に残る二月
(俵 万智)

2月は年齢・月齢にかかわらず一人一人の子どもの成長が目に見える月です。
文科省が定める幼稚園教育要領が目指す子どもの姿も、卒園する直前の2月の5歳児の姿です。
子どもたちはこの寒さにかかわらず、元気に園庭に出て幼稚園の生活を楽しんでいます。
きっとこの時期になると環境にも慣れて、自分で考え自分で解決する力もつき、先も読めて自分の位置が安定するのでしょう。
年長のスタッフも卒園していく子どもたちの生活記録を整理しながら、健やかに育っている一人一人の子どもの成長に嬉しくもあり、寂しくも感じる春を待つ2月の保育風景です。
私もできるだけこの時期は、子どもと一緒に絵を描いたりモデルになったり輪の中に入れてもらい、お話をする時間を大切にしています。
子どもと一緒に絵を描く時間は、心が和みます。
子どもが絵を描く時の教師の導入や言葉がけで、描く絵が異なるケースがあります。
例えば4歳児がウサギの絵を描く姿を観察しているとウサギをそのまま描くのではなく、ウサギを抱いたり触ったりウサギの感触を身体に刷り込んでいます。
しばらく考えつぶやいてから、もうウサギも見ないで一気に画用紙にうさぎを描いたりします。
子どもが成長していく道筋が何期かに分けられます。
2歳8ヶ月頃は、目に見えて子どもが育つ臨界期です。
他人の心に映る自分を意識する4歳のお誕生頃から人とのかかわりを意識する臨界期です。
そして自分で自分をコントロールする力が育つ6歳の2月頃を幼児から児童への羽ばたきの臨界期として考えています。
この臨界期における心と体の成長は、子どもが絵として描く描線や形や色、構図等の表現技法の進歩と共通点が見られます。
例えば2歳の前後に見られる線の描き方やその形、3歳の子どもが描く○や渦巻きの描き方、○を描くとき始点からの描線が丸くつながる期間等は、心と体の成長過程と同じような道筋をたどっていきます。
3歳の子どもはリンゴや顔・丸い世界を描きます。
よく見ると、描線の中のどこかに自分が描かれています。
4歳の子どもの絵は、絵記号(チューリップ、ブランコ、お日様)が描かれます。
絵記号や塗り絵から脱皮して、自分の描線で描けるまでに時間がかかります。
最初は○の世界、そしてバスや電車などの□の世界へ移行します。
友だちを描くとき、丸い頭から横に手・首と胴体が無い頭から足を描く頭足人間は世界中の子どもが共通の道筋のようです。
左右対称の平衡感覚に拘ってきた子どもが5歳の2月の今頃になると、立ち姿から歩く姿を描くようになります。
ところが気持ちが先行して技法が伴わない悶えが出てきて、顔と首・胴体・手と足の全体像に動きを表現するために、クレヨンのタッチや色の濃淡や描線にゆがみを入れたりして工夫するようになります。
友だちの顔もお人形を描く時も、顔から鼻・目・口に歪みを工夫して「ガビガビの表情」を描くようになります。
この頃になると、地面と空を描き基底線がでてきます。遠近や奥行き量感などが表現されます。
例えば水族館で泳ぐ魚の群れ、それを見る子ども、そしてそれを描いている私、という奥行き距離感が描ける作品が出てきます。 
雨の色・風の音・空気のニオイをを感じたままに描く。
さわってみる・嗅いでみる・動かしてみる・乗ってみる・のぞいてみる
ことで目に見えない裏側や走る新幹線のスピードまで表現します。
画用紙に描かれた子どもの心の表現を聴診器をあてるように耳を傾けてください。
きっと子どもの宇宙へのつぶやきが聞こえてくることでしょうね。
子どもの心の発達には、発達の道筋を秘めたプログラムがあると私は考えています。
人生はほぐれたりもつれたりの双六のようなものです。順調にほぐれると、またもつれて停滞することがありますね。
子どもの成長ももつれたり、ほぐれたりの繰り返しです。
近頃話題になっている「9歳の壁」「14歳の壁」も成長のためのハードルです。
自律神経が形成される9歳頃までは、身体で学習するドロンコ学習の場が必要です。
この泥んこ遊びの経験が9歳のハードルを越える力が育つ土壌となるはずです。
小学校4年になると、低学年で学んだ基礎知識を活用する学習(作文・詩・実験・応用算数)教科が増えてきます。
記憶だけの勉強と異なり、考える力・創造する力・工夫する力が問われてきます。
その壁を乗り越える「生きる力は幼児期のドロンコになってあそぶ環境から育まれる」と、お茶の水女子大の内田伸子教授が大脳生理学の視点で実証されています。 幼稚園の教育の真髄は、その成長が目に見える「今」に期待するのではなく、小学4年生頃になったら「幼稚園であそびを通して学んだことが役にたったなぁ」と、子ども自身が実感してくれる「心の原風景」をしっかりと体験する「場」を保障することですね。
卒園した子どもたちに向けて、この時期にこんなメッセージを発信します。

いま、君は なにをやりたいか
自分の心に向き合って真剣に考えてみよう。
「きみがやりたいこと」「君ができること」をノートに書き込んでみよう。
「君がしなければならないことが、たくさんあることがわかるはずだ」

やりたいことが見つけられない子どもが増えています。
指でさすれば考えなくても調べてみなくても、辞書や図鑑をひもとかなくても何でも教えてくれるスマホがある社会。
すべて便利になりました。
でも便利になって困るのは、たくさんの知識を持ちながら、小学生になっても、中学生になっても、大学生になっても、大人になっても自由な時間を与えられた時「何をやりたいか」「何をしなければならないか」「何ができるか」すら、見つからない人がたくさんいることですね。
これでは壁を乗り切れる力など育つはずがないですね。 子どもの絵は大人の絵とはまた異なった意味で題材を写実的に描いた本物に近い絵がレベルが高い絵として評価して居ません。
技や色彩の描写法に優れた絵を上手な絵と評価するのではなく、子どもが心の内を語りかけてくる思いを大切にしたいと考えています。


平成29年 賀春の会

多くの来賓を招いて2017年「賀春の会」を行いました。

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野田前総理・長谷川船橋市議・鈴木町会長・母の会会長による鏡開き

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松戸市長のご挨拶

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乾杯のあと、江戸太神楽や先生たちの余興で宴席を盛り上げました

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恒例の抽選会

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