子どもと共にある幸せ

年の瀬の12月。
私ども大人の世界は、どこかせわしく現実的な思いに追われがちですが、子どもたちにとっては、12月は空から夢が降ってくる夢見る季節です。
「おねがい おねがい おほしさま・・・わたしのおねがい きいてよね」
「お願いことは ひとつだよ。さぁ なにかな? いってごらん・・」
「プレゼントは サンタさんにおねがいしたから・・
おほしさまへの おねがいは かあさんの びょうき なおしてね」
子どもと共にある生活って幸せですね。
私たち夫婦は4人の子どもに恵まれ、何かと大変でした。
今は良い思い出ばかりです。
また、子どもに囲まれている時期は、あれもこれも 気になり、思うように子育てできないことに心を痛めた時期もありましたが、今ではあの頃が1番幸せでした。
子育てを大変と思わずに「子どもがもって生まれ育つ力」を上手に見守り援助して育てることが「子育」の秘訣と開き直ってから子どもも親もゆとりができました。
放任はいけませんが、自分が自分を律して育てる「自律」はたいせつですね。
2021年に健伸学院も創立50周年を迎えます。
これから5年間は世の中は大きく変わるでしょうね。
オリンピックの開催を含めて、「AIと人間力」のより厳しい競合が予想されます。
それだけに子どもに科学する力を育てることが問われます。
同時に人間って何なのかを認知することが大切です。
「宇宙に馳せる未来への夢」の基礎を学習するために「3万年昔の古代人の生活」をあそびを通して体験することが大切です。
その事始め、創立当初からの記録をまとめた「子どもの四季」を発刊することが出来ました。
創立以来綴ってきた「おたより」を朝日新聞の中村謙さんと青山三重子さんがまとめて下さり法人企画室の初仕事で出版することが出来ました。
今年度、森での体験学習が記録として発表しグッドデザイン賞を与えられました。
田植えや生物とのふれあいを通して科学する保育を深めていきたいと考えています。
それにしても慌ただしい一年でしたね。
一年間を振り返ると、一言「災害的な酷暑」熱かった夏でした。
幼稚園のプールも「おふろみたい」と子どもたちが云うほどでした。
北関東の熊谷では41.1度を超す記録的な熱暑が続きました。
「迷走台風」「でもどり台風」「塩害」が流行語になるほど、台風の当たり年でした。
日本列島上陸後、台風がぐるっと回り道して、北から下って再上陸。
各地に多大な被害をもたらしましたね。
園庭の木々や建物、窓ガラスも塩漬け、秋になっても熱暑が続いて、秋の紅葉の季節に新芽を開き、桜の花の狂い咲きが見られた異常気象でしたね。
「スーパーボランティア」尾畠春男さんの活躍もあり、度重なる各地の災害で数多くのボランティアの方々が活躍された年でした。
88歳の高齢でもヒマラヤに挑戦する三浦さんと共に高齢者が活躍した年でした。
中国の躍進、ヨーロッパ圏の混迷、トランプ大統領の誕生、アメリカ第一主義、ポピュリズムの台頭、北朝鮮の核問題と日本を取り巻く地球規模に混乱がありました。
にもかかわらず、日本はスポーツ報道が紙面のトップを飾るような太平ムードの傾向。

チコちゃんに「ぼーっと生きてんじゃねーよ」と叱られるような事件があい続きました。
昨年の流行語「忖度」が象徴する平和ボケ現象ですかね。
「悪質タックル」「奈良判定」「首相案件」「収容所からの脱走」
ぼやっと生きている社会ならではの無関心さの世相が産んだ現象ですかね。
冬季オリンピックの活躍を象徴した「そだーね」は、北海道の北見町が産んだ身近な選手たちの活躍への好感度だったですね。
「Mee Too」は連鎖反応。
「セクハラ・パワハラ」は「AIと人間性」の在り方が問われるように、世の中の価値観という時計の針が変わっていくことを身近に感じられた一年でした。

来る2019年は、新しい元号の年です。
まず事始めに「運」を引き寄せるために、背筋を伸ばし「気」を張りましょう。
「幸運」は人それぞれ価値観。
人それぞれ、大きさ、重さ、形の違いがあって、
良い運をつかむか否かは、その人の意欲と努力とタイミングですね。
「運」は、誰にでも平等にチャンスのロープが降りてくる。
「良い運」をつかめるか否かは、その時のその人の体調と意欲しだい
何よりその時のその瞬間の「直観力と決断」ですね。
直感力と判断力は幼児期の「ドロンコ・原っぱあそび」が原点です。
2019年はさらに良い運を自力でつかみましょう。
そのためにも、大人が両親が幸せで心が弾む日々を送ることです。
大人が弾めば、子どもたちの心も弾み、子どもは幸せに輝きます。
子どもたちが幸せであれば、私たち大人も幸せになります。
まず事始め 2019年1月元旦の朝、
石川啄木のように、暮れに心重い日々を過ごしていても

なんとなく今年はいいことありそうな
元旦の朝、晴れて風なし

あらためて元旦の朝、小高いところに立って、初日の出を拝みましょう。

東の空を見上げ 日の出を待つ
やがて空が明るくなり 雲間から光が漏れ
あたりを赤く染めて まっ赤な太陽がぶるぶると
あたりを震わせて のぼっていく
輝く光を顔一面、身体全体に浴びて 大きく深呼吸する

家族そろって食卓を囲み、お雑煮で祝い、お父さんからお年玉をいただく。
お母さんからも名前が書かれたお年玉袋をいただく。
お年玉はたとえお50円だまでも たくさんの方からいただくと うれしい。
お年玉をあげると何か良いことをした気がする。
そこに「運」が生まれる。
良いお正月をお迎え下さい。
子どもの世界をどのように受け止め、その夢を膨らませてあげるか、いつの時代にあっても私たち教師の大切な課題です。
あらためてスタッフに感謝します。
同時に12月に自己評価、第三者評価を実施しました。
保育者として言葉かけ、子どもの受け止め方、マナー・服装・後ろ姿を反省する記録もありました。
なにかと、いたらぬこと多々あったことをお詫び申し上げます。
新しい年に向けて、努力します。
末筆になりますが、母の会始めご家庭の温かいご協力激励に感謝申し上げます。
ご家族そろって良い年をお迎え下さい。


日本人はどこからきたの?

11月の連休、新幹線に乗って日帰りで京都の東福寺と嵐山の天龍寺へ紅葉を観にでかけてきました。
天龍寺の方角からみる庭園は、最盛期の紅葉に彩られ見事でした。
こぼれる光を通してみどり・黄緑・赤茶・朱と色が映えて、重なる葉の色合いのコントラストはさすが世界遺産でした。
紅葉と新緑で有名な名刹「東福寺」は、人・ひと・ひと…
通天橋から見下ろす紅葉は、花畑、日本の庭園芸術のほこりですね。
早朝、5時に自宅を出て新幹線での日帰りの京都への旅。
立ち止まって見たのはほんの10分程度。
つかの間の10分が輝いて、不思議満足感を経験しました。

「古代船で3万年の航海」のロマン

千葉明徳学園で、国立科学博物館の南部陽介博士を招いて「日本人はどこからきたのか?」「航海者だった祖先たち」というテーマーの講演がありました。
「3万年前アフリカで誕生したホモサピエンスが、アフリカを出て各方面に広がっていった」
「ヒマラヤを超え、船に乗って日本に定着した形跡がある」
アジア各地の遺跡や化石、DNAの証拠と併せてホモサピエンスの定説を見直すため国立科学博物館がプロジェクトを立ち上げて、「日本人の祖先はどこからきたのか」という実証研究に取りかかったそうです。
朝鮮半島から対馬を経緯して日本へ移動するルート。
樺太を経て陸続きであった北海道から南下するルートに加えて、もう一つの海洋ルートを提唱したことになります。
我々の先祖は、今から3万年前に台湾から沖縄をめざし、黒潮に乗って船で渡ってきた「航海者」だったという説は、広大な夢とロマンがありますね。
斧もカッターも無かった時代にどのような方法で船を造ったのでしょうか? 
プロジェクトチームはその実証研究の一つとして、実際に現地で当時の草・つる・木の枝・竹を使って、石斧や貝殻等で古代船を建造しました。
そして実際に海へ向かってこぎ出しましたが、失敗を繰り返します。
それでもめげずに、数年かかって切り倒した樹木を石斧で削った丸木船を建造しています。
近々、台湾から日本の与那国島まで3日もかけて航行する計画途中であるという報告が熱く語られました。
ロマンに満ちた実証研究は「夢」と「ロマン」がありますね。
この黒潮に乗ってのチャレンジ航行プロジェクトには「3万年も昔に船で男女の原始人が丸太船に乗って航海する」ことで、日本に定住したという人類アジア説が実証されたとしたら、それは大きなロマンですよ。
我が先祖は地球規模の民族大移動を成し遂げたのですから…

 

来る2019年、新しい元号を迎えます。
来るべき新しい時代は、私たちに何を求めているのでしょうか。
宇宙開発がさらに進歩して、ジョージ・ルーカスが描くような宇宙都市の時代が到来する方向で時代が走っています。
そんな中で、石斧で丸木舟を削り、風に任せて台湾から与那国島に向かって航海するプロジェクト人たちのロマンに心を引かれました。
今、年長さんは日本の民話の中でも語り継がれている「桃太郎」の表現劇あそびと取り組んでいます。
桃太郎を巡る「桃太郎伝説」は、日本全国各地で伝承されています。
いずれの「桃太郎」も平和を脅かす鬼の暴力と災害の恐怖を追い払い、幸せを取り戻す「英雄」として語り継がれてきました。
この「桃太郎」を巡って、年長児は「人の愛・心の美しさ・生きる力・友情との助け合い・言葉の発声・楽器の演奏」について、語り合ってきました。
卒園まであと数ヶ月、一日一日の生活を噛みしめることによって、三年間一緒だった友だちとの関わりを通して、自立心を育てていくきっかけになると思います。
年長組のスタッフにとっても、この劇あそびを通して、子ども同士で「話し合うこと」の大切さを見守ってきました。
「話し合う」と云うことは大人でも難しいですね。
その秘訣は「相手の立場を認める」ことからスタートです。
具体的には「強者が弱者に合わせること」が基本です。
強者の思い通りにするための話し合いは成立しません。
夫婦の話し合い、親子の話し合い、教師と生徒の話し合いにしても、強者が弱者に物事を押し付けることは逆効果を生じたりします。
子どもと大人との話し合いは、弱者である子どもの主張を認めると、おもしろい展開が拡がります。
桃太郎とはどういう人?犬は?鬼どうして悪いの?おばあちゃんはどんな人?…と子どもに聞きながら台本を書いたとしたら、それこそとんでもないことになりそうですか?
「いやいや 結構、常識的な台本になるかもしれませんね」
今年も年長児と一緒に絵を描くチャンスをいただきました。
毎回、子どもたちの描いた絵をボードに展示して、一人一人が自分の絵、友だちの絵の「良いとこ」さがしをして話し合います。
実際に画用紙に向かって描く時も、描きたいものを子どもが「脳にイメージ」できるように子どものおしゃべりを大切にします。
例えば水槽を泳いでいる金魚をスケッチしています。
Y「せんせー たこ かいてもいい」
T「金魚とタコのイメージが うかんだら かいても いいよ」
M「きんぎょと たこは いっしょに すめないよ」と隣の女の子Mちゃん。
Y「あっ そうか カメはだいじょうぶかな?」
二人で図鑑を見ながら、カメは陸亀・海亀…いっぱい種類がいることが、話し合いでわかりました。
結局、M君は目の前に泳いでいる金魚だけを描くことになりました。
今の科学技術なら、金魚とタコが同居して飼育することも可能かもしれませんね。
 
降園時、門のところでお母さんと一緒のY君との会話
Y「おかねが あればしあわせになれるよね」の突然の質問
お母さんの前での突然の質問。
T「そうかな そうかな?難しい質問だね。運がよければね。運は誰にでも降ってくるんだよ。一生懸命努力すると、運の糸が見えてくる。掴めるかどうかは君しだいだ。幸せは君の心がきめるんだ。だからお金が無くても幸せになれるとおもうよ。ねぇ おかあさん」
お母さんはうなずいてくれましたが、質問好きのM君には、難しい答え方でした。


夏が過ぎて、秋模様。自然はすでに冬支度

子どもたちとえのぐを使って絵を描いた。
「何を描いたの? 水槽で元気に泳ぐ金魚」
子どもたちは、優雅に泳ぐ金魚を目で追い、さっさと鉛筆でデッサンをする。
すばやくチューブからパレットにしぼり出したえのぐをたっぷりと太筆につけて大胆に泳ぐ金魚に色づけをする。
描かれる金魚も幸せそう。
描く子どもたちも幸せそう。そして見守る先生たちも幸せそうで…
私もほのぼのとしました。
「金魚は、夏だから…秋の果物?」
「そうだ。柿を描いてみない?」
「いいよ」と、子どもたちは植木屋さんが切ってくれた園庭の枝付きの柿の実を描き始めました。
絵は心が躍らなければ、色も形も縮んでしまいます。
楽しい一日でした。

森や畑のある自然の中で、子どもが心も身体も弾ませて生活する

「自然と共生する環境つくり」を追求してきた「健伸kidsプロジェクト」が高く評価され、公益財団法人日本デザイン振興会主催の審査会で「2018年度グッドデザイン賞」を受賞しました。
11月4日まで東京六本木のミッドタウンで公開されています。
学院創立以来、地域の片隅で地道に実践を積み重ねてきた健伸学院の野外教育の実践が、高く評価されたことに喜びを感じます。
夏休み、土・日・祝日を返上してこのプロジェクトを推進してきたメンバー、そしてこの企画作りに努力した草野・戸井田・柴田教諭に「あっぱれ」と拍手を送りたいと思います。
森の中での生活を通して、電気もガスも無い生活を子どもたちが「不便だと感じる」ことから新たなる発想が広がる。
そこから、ことを進めていく教育の実践が評価された喜びです。

審査委員の評価コメント

小学生対象の休暇期間のプログラム。
野外活動と共に学習が行われている。
独自の環境を整備しつつ、課外授業としての展開は国連ESD教育にもにた独自性がある。
自然環境教育を推進する世界の動きがある中、長く続き継続されている活動に先進性をみた。
今後、野外教育の教育論がここから発信される様な取り組みになって行くと益々期待ができる。

オランダやドイツで普及している自然と共生する「森の幼稚園」運動に魅せられて、10年程前に鎌ヶ谷市軽井沢にある雑木林6000平方mを譲っていただきました。
常緑樹を切って落葉樹だけの「健伸の森」がスタート。
時間と手間をかけて手作りであそびの環境を整備。
穴を掘ったりツリーハウス・ハンモック・煉瓦を積んで大きな釜戸等を設置。
子どもたちの目線にたった野外施設づくりに励みました。

普段は年長組が水筒持参で園バスに乗ってあそんできます。
土・日・祝日は、小学生の野外教室が中心。
夏休み等の長期休みには自然をフィールドとしたテント生活等の野外学習を展開します。
この森は、子ども目線であそべる落葉樹の林です。
子どもたちはこの森に一度でも出かけると、森の魅力にとりつかれるようです。
森でのあそびが広がって、ゴムまりのように心が弾む感じがするようです。
土・日曜日や祝日、夏休みや休日の「森の生活プラン」が、下記のキャッチフレーズで呼びかけると、申し込みが殺到します。

いま 君たちは
なにをやりたいか かんがえてみよう
そして汗を流して 夢中になって
土と とり組んでみよう。

今、小学生の放課後ルームの増設が緊急課題になっています。
通常の放課後ルームは、親の都合や意向が先行した学校の空き教室を利用する閉鎖的なイメージがあります。
私たち大人も子どもも森の中という非日常的な自然の中で虫探しをしたり、炊飯活動や畑仕事、そして自由に過ごせる時間…
ハンモックで読書したり、木登りをしたりして過ごす野外体験学習が中心です。
kidsプログラムでは、昼食は自分たちで育てた野菜を収穫して、自家製の味噌でみそ汁をつくる。
そして薪をくべた大きな釜で炊きあげた米飯で、それぞれ自分好みのおにぎりをにぎって食べる。
おむすびの大きさ・握り加減…
このほどほどの感覚がわからない子が多い。
森の教室は自分に適したほどほどの感覚、そして直感力に欠けることを実感することからスタートする。
メンバーは5年生程度が頂点で、卒業していく。
高校生や大学生になってボランティアで手伝ってくれる子も多い。
子どもたちは森の活動を通して、農家の人と同じように風を通して季節を感じる。
雨を感じ、時には激しい雷の恐怖を感じたりする。
時計もない、テレビもない、スマフォもない、ゲームもない…
森の活動を通して「自分の位置調整力」を学習していく。
快適に過ごせるための薪割りのコツ、ノコギリの引き加減、にぎりめしの握り加減等を学習することで友だちとの距離感覚が理解できるようにもなる。
西の空を見て、風向きや雲の形や色で天候を読み取ることも農家のおじいさんから学んだりする。
夏の天候で木に実る「実物」、地中に実る「根物」の収穫のできの善し悪しを学んだりする。
ドラム缶風呂の湯加減・火加減・薪の割方・手漕ぎ井戸のリズムのとり方…
森の生活は子どもに人間の知恵である「道具の使い方」「道具の作り方」を教えてくれる。
私たちはカーナビに頼ることによって、方角と地図が読めなくなりました。
親指と小指が向かい合って、ものをつかみ道具を巧みに駆使できるように「人間に与えられた道具を使う知恵と能力」を失い欠けています。
この能力を失い考え工夫する能力を鍛えないと、人間らしさが失われていく気がしますね。



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